抄録
本研究は, 軟弱地を走行するラグ車輪の基本特性を究明することにより, その合理的設計指針を得ることを目的とする。第1報において, ラグおよびリムの各蔀に作用する土の反力を同時に, かつ, 独立に測定し, ラグ先端角およびすべり率あ変化に伴うこれらの部分に作用する土の反力の分担の割合の推移等が把握された。本報および第3報では, ラグに作用する土の反力に関して, すべり線解法を導入して行った理論解析結果について述べる。特に, 本報では, 走行時の土中のラグの状態により, それぞれに応じた合理的なすべり線場を分類, 提案し, これらのすべり線場に作用する破壊応力状態について報告する。