抄録
本研究は, 水熱反応によってし尿を工業的に分解処理することを目的としている。バッチ式オートクレーブを用いて4種類のし尿模擬物の分解におよぼす水熱反応条件の影響を調べ, パイプライン方式による連続水熱反応装置を作製し, 実際のし尿の連続処理を行った。
オートクレーブによる分解の結果から, すべての模擬物が80%以上分解する反応条件は温度300℃, 時間10分間, 酸素分圧4MPaであることがわかった。連続反応装置によるし尿の連続処理 (処理温度300℃, 流量200ml/min, 酸素ガス流量0.33Nm3/h, 処理時間5分間, 圧力13MPa) に成功し, オートクレーブを用いた処理と同様の分解率が得られ, 水熱反応によるし尿の連続処理の可能性を示した。