農業機械学会誌
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ひずみ波交流電界が植物生育におよぼす影響
培養小植物体の場合
松尾 昌樹内野 敏剛大村 真理子
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1992 年 54 巻 6 号 p. 81-88

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抄録

電界が植物の生育に及ぼす影響をみるため, ミント培養小植物体を0.5kVのひずみ波交流電界に曝露し20日間培養した。
明暗期連続曝露では約9日間の処理で対照区に対する成長の増減比は最大となり, 明期のみ曝露では19日間の処理で増減比が最大となり, 暗期のみ曝露は約14日間で根部乾物重に有意な増加をみた。3処理方法とも茎葉部に比し根部の生長が顕著であった。3処理法間には生育に大差はないが, 電力, 保守等から明期か暗期のみ処理が有利である。
一般に電界曝露により生体重の増減比は増大し, 乾物重も対照区より大きいが, 生体重ほどでないため, 生育増は主として水分増によると考えられる。

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