前報と同じヒートポンプ乾燥装置を用いて, 約12kgの椎茸の乾燥実験を行った。慣行の方法を参考にして, 風量は161kg/hを基本としたが, 風量を増加させた場合および熱源を電気ヒータにした場合について乾燥特性を比較した。除湿乾燥法の乾燥温度が40℃一定であるのに対し, 電気ヒータ法では40~55℃までの逐次昇温法をとるため, 同じ風量では, 除湿乾燥法による乾燥速度は遅くなったが, 風量を増加させると, 乾燥速度, 乾燥効率および装置の成績係数とも電気ヒータ法を上回わることを示した。密閉型ヒートポンプ乾燥装置では, 適切な風量の選択が重要であり, 風量比や装置の性能を併せて考慮すべきことを明らかにした。また, 除湿乾繰の停止時期を除湿係数によって決定した。