抄録
黄色種タバコ用収穫機の開発を目標に, 新たに考案したこき落とし機構によりタバコの葉を茎桿から離脱させる葉もぎ装置を有し, 走行装置にクローラを使用した乗用型の試験機を試作した。こき落とし機構は, 傾斜軸で駆動する一対のローラチェーンの水平速度を車速に同調させ, ローラチェーンと葉もぎつめが茎稈に対して下方向にのみ作用するよう構成した。ローラチェーンの傾斜軸は, 傾斜角度を可変とし, 茎稈に対して作用する範囲を任意に調節できる機構とした。葉もぎされた葉は,葉もぎ装置直下のベルトコンベヤにより, 機体両側の収容袋に搬送させる機構とした。また, 葉もぎに必要な力と葉の搬送抵抗力について検討し, 機械の動力並びに安全性を考慮した設計を行った。