籾とゴム表面の摩擦係数を実験的に調べた。実験に使用した米の種類は Javanica 系統の Arborio, Indica 系統の Bluebonnet 50, Jhona 349および Japonica 系統の Koshihikari の四種類である。ベルト素材としてはコンベヤゴムシート, ナチュラルゴムシートおよびシリコンゴムシートの三種類を供試した。摩擦係数の測定結果はこれらのほとんどの組み合わせにおいて差異のあることが認められた。また, コンベヤゴムシートにおける結果では, 籾の含水比が高いと摩擦係数も大きくなる傾向を示した。ここで得られた結果は, フラットベルトを用いた易脱粒性稲の脱穀機構の設計・性能評価に活用できる。