スクリュ形脱穀機構の脱穀時の所要動力の低減には, こぎ歯やスクリュに作用する力を測定し, それらがこぎ胴軸トルクと脱穀率等の脱穀性能にどれだけ寄与しているかを考察することが必要である。本報では, 先に報告した計測装置を用いて測定したこぎ歯回転方向の力およびスクリュ円周端部接線方向の力からトルクを推定し, こぎ胴トルク全体に対して負担している割合を考察した。また, 脱穀して受網から漏下した穀粒の分布状態を調査した。次に, こぎ歯やスクリュの仕様を変えることができるこぎ胴を搭載した室内脱穀装置を試作し, こぎ胴の仕様を変えてこぎ歯に作用する力や脱穀性能を測定した。これによるこぎ胴の所要動力低減法を提案する。