抄録
超音波ドップラー対地速度計では通常, 高周波で指向性の鋭いビーム用いられるが, 減衰率が大きく照射面積が小さいため, 特に滑らかな路面では受信強度が弱くなり大きい誤差を生じることがある。このため, 本研究では比較的低い40kHzの周波数で作動する速度計を開発した。発信される音波の指向性は弱いが, 強度が大きい。鋭いビームを用いる代わりに, オフセット放物型の反射板を用いて音波の進行方向を制限した。実験の結果, 反射板の効果が実証された。速度計は, コンクリートのような滑らかな面でも, 粗い路面の場合とほぼ同様の性能を示した。