抄録
本研究の目標は産業用無人ヘリコプタから作物及びほ場情報をセンシングできるシステムの開発にある。地表高度が一様のほ場をセンシングする場合, 機体の位置や姿勢を用いればヘリコプタから取得した画像を高精度に絶対座標系へ変換できる。しかし, 傾斜や凹凸を含むほ場では高精度を維持できず, 地形を考慮したシステムでなければ有効ではない。本研究ではレーザ距離計を採用することで地形測量も併せて行い, 取得された地形をもとにセンシング画像を3次元マッピングできるアルゴリズムを考案した。傾斜を含むほ場で地形データ及び画像を取得し, 精度評価を行った結果地形測量精度は9cm, 画像マッピングの空間精度が41cmを得た。最後に, ほ場の3次元マップを生成することでシステムの有効性を実証した。