農業食料工学会誌
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技術論文
イチゴパック詰めロボットの開発
山本 聡史林 茂彦坪田 将吾落合 良治田中 伸明山田 久也
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2015 年 77 巻 3 号 p. 197-209

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抄録

イチゴのパック詰め作業の省力化を図るため,フリートレイ式のイチゴ選果ラインに組み込んで等階級に選別された果実を平詰めソフトパックに向きを揃えて並べるパック詰めロボットを開発した。開発機は6台の吸着ハンドを備え,トレイ上に水平に置かれた最大6果の果底部を同時に吸着し,パック詰めする。性能試験では,パック詰めした果実の95%以上が目標方向の±45°以内に収まった。しかし,果実の方向誤差の標準偏差は,サイズ別に12.6°∼18.8°であり,慣行の4.8°∼7.0°よりも大きかった。ソフトパック1枚の処理時間はサイズ別に45s∼59sであった。開発機により選果ラインにて自動作業を行い,トレイ上の果実を吸着できない,あるいは,搬送途中で落下するといった失敗の割合を1%未満にまで低減できた。

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© 2015 農業食料工学会
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