本研究では,刈払機振動感についての主観評価実験を通じて振動感を悪化させやすい刈払機振動の特徴を分析した。さらに得られた特徴を考慮し,刈払機振動感の改善をはかった。振動感における主観評価と振動測定結果を分析したところ,ハンドル前後,左右方向の50∼500Hz帯域振動が特に振動感に悪影響を及ぼすことが判明した。次に,実際に刈払機の振動感を改善するために,各部振動を測定したところ,エンジン高回転域において,振動感に影響の高い100∼200Hz帯の振動が増大していることが判明した。そこで,ハンドルパイプ長さなど計4か所の変更を行なうことで,該当領域の振動を大幅に低減させ,振動感を改善することができた。