軽トラクタ用に開発したサトウキビ複数作業同時株出管理機は,株揃え,施肥,除草剤散布を同時に行う複合機で,適期に早期管理ができる。農薬タンクをトラクタ前方に搭載し,株揃部と施肥器を後方に装着する構造で,小型軽量化により前後の安定性が保たれた。施肥量はPWM制御により無段階に調整可能で,土中局所施用により肥料の流亡が防げる。安価なポンプなどで構成した散布機による除草効果は,動力噴霧機と変わらない。
作業能率は1.48h/10 aで,除草剤散布や施肥を別々に行う従来機種より45%の省力化が図れた。開発機を用いた管理作業で株間の枯葉が除去され充分な除草効果が得られた。また,高培土作業では株揃えをすることで適正な覆土厚が確保された。