農業食料工学会誌
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研究論文
事故現場の地形に基づく田植機の挙動に関する研究
青柳 悠也松井 正実木村 智之三浦 秦福島 崇志
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2018 年 80 巻 3 号 p. 185-191

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抄録

田植機は機械特性上,圃場退出等で事故が発生し易く,その挙動の解明は農作業安全の観点から重要である。本研究では,植付部による機体振動と車輪取り付け構造を考慮した田植機の上下・ピッチング・ローリング・前後の運動方程式を立案し,同定したパラメータを用いて,実際の転倒事故現場における挙動シミュレーションを行った。前後進圃場退出時の前後方向の重心位置と走行速度の変化による転倒への影響について考察した。その結果,本供試条件で転倒防止には後進での退出が有効であり,走行速度0.09 m/s以下では前後転倒に対する走行速度の影響が少なく,最適重心位置は後軸から軸距の46~48 %前方の範囲であることが示された。

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© 2018 農業食料工学会
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