2019 年 81 巻 3 号 p. 183-192
佐賀県は共同乾燥調製貯蔵施設(以下,共乾施設)の普及率が80 %以上となっている。しかしながら,荷受計量システムに課題があり,計画処理量に対して半分程度の荷受能力しか出ていない。これは,荷受時に農家毎の納入分確定のため,待ち時間等が設定されていることが大きな要因である。この課題を解決するため,荷受能力増強システムが開発されたため,本研究ではこのシステムの検証試験を行った。その結果,共乾施設の設備に大きな改造を施すことなく,本システムを用いた麦・米の荷受において従来の能力の2倍,即ち荷受効率100 %近くでの荷受ができることが判明した。