日本において霜降り牛肉を生産する際,多くの農家は肥育期間中に血中レチノール濃度を制限する処置を行うものの,従来の検査法ではコストと手間の点から日常的な診断が難しい。本研究では,血中レチノール濃度の簡便な推定技術の開発を目指し,全血の表面蛍光の計測を行った。励起蛍光マトリクスを用いたPLS解析の結果,血中レチノール濃度推定値のR2は0.87,RMSEPは11.2 IU/dLが得られた。また,血中レチノール濃度30 IU/dL以下の欠乏状態の牛を判別するPLS-DAでは正解率91 %が得られた。10分間程度の測定時間で有用な推定精度が得られるため,実用性の高い手法となることが期待できる。