抄録
糖尿病患者の長期間にわたる血糖値の最適制御・適応制御を目的として微小針型ブドウ糖センサーを組み込んだ携帯型人工膵島システムを開発した。今回, 臨床応用時の有用性を検討すべく, 微小針型ブドウ糖センサーによる健常人および糖尿病患者の皮下組織内ブドウ糖濃度の連続計測を行い, センサー出力と血糖値との優れた相関関係を認めた。さらに携帯型人工膵島システムにて糖尿病患者のブドウ糖経口負荷時や血糖日内変動の制御を試み, ベッドサイド型人工膵島システムに比し遜色のない効果を認めた。またセンサー先端部より固定化ブドウ糖酸化酵素の漏出による血清抗ブドウ糖酸化酵素抗体価の有意の増加も認めず, 携帯型人工膵島システムの短期臨床応用時の有用性・妥当性・安全性を確認した。