人工臓器
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中空糸型血漿分離器のろ過性能に影響を与えるモジュール側因子の解析
板垣 一郎苑田 毅田中 義隆西海 四郎末村 睦横田 嘉嗣小林 拓一
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1985 年 14 巻 1 号 p. 314-317

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抄録
中空糸型血漿分離器において, 中空糸の内径, 中空糸の長さ(L), 膜面積(A)が最大血漿ろ過流量(QFmax)に与える影響を調べた。試作した7種類の分離器について, QFmaxをイヌex vivoで測定した。ex vivoで測定されるQFmaxにはヘマトクリット(Ht)の影響が含まれるため, HtとQFmaxの関係をin vitroで調べた。このin vitroでの結果をもとに, ex vivoで測定されたQFmaxをHt=40%における値に換算した。これらの換算したQFmaxのデータをColtonらの赤血球濃度分極モデルを用いて解析した。その結果, 分離器の入口でのろ過圧力が50mmHg以下の範囲で, QFmaxはA1.3γw/L1/3(γw:平均ずり速度)と直線関係があることがわかった。さらにこの関係をもとにして, 血流量が100ml/minと50ml/minの条件で使用される分離器の最適仕様を求めた。
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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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