人工臓器
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中空糸型血漿分離器に診ける各種モジュール形態と血漿分離性能との関係
末岡 明伯犬山 昭朋難波 洋司高倉 孝一P. MALCHESKY
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1985 年 14 巻 1 号 p. 318-321

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抄録
PVA中空糸膜を用いた各種形態のモジュールを試作し, 膜およびモジュール形態と血漿分離性能の関係を検討した。血漿瀕濾速度は剪断速度と密接に関係し, 膜面積0.07~1.65m2の広範囲のモジュールに対し, 高い相関係数をもった関係式が得られた。モジュールの有効長が同一の場合, 中空糸本数を単に大にし膜面積を増加させても剪断速度の減少により濾過効率が低下する。一方, 本数を小にすると剪断速度が増加し濾過効率が上昇するが, 同時に圧力損失が増加し濾過速度が低下する。最適モジュールの設計に際しては, 剪断速度の効果と圧力損失の影響をそれぞれ考慮する必要がある。中空糸径の影響について検討を行ない, 細径膜は剪断速度の増加とプライミング容積の低下をもたらし有利であることが分かった。
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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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