人工臓器
Online ISSN : 1883-6097
Print ISSN : 0300-0818
ISSN-L : 0300-0818
制癌剤徐放機能を有する抗血栓性高分子材料の調製とその評価
山田 明夫片岡 一則岡野 光夫桜井 靖久村山 健田中 昌和添野 利恵子近藤 保由井 伸彦讃井 浩平緒方 直哉
著者情報
ジャーナル フリー

1985 年 14 巻 2 号 p. 822-825

詳細
抄録
CVの拡散係数がPEGを含まないPEUUの値に比べて主鎖型では約30倍, 末端封鎖型では約3倍となる。しかしながらCVの放出速度はデイバイス全体の膨潤率, すなわち親水性によって規定されるものではかならずしもないことを示した。また血小板粘着率の値はPEGの含量15%附近で極大値を示しており, CVの放出挙動とも相関関係が成立している。このようにセグメント化ポリウレタンウレアの担体のソフトセグメントにPEGを導入することによって, 抗血栓性および機械的強度を保ちながら, 薬剤の徐放性をコントロールすることが可能であることがわかった。
著者関連情報
© 一般社団法人 日本人工臓器学会
前の記事 次の記事
feedback
Top