抄録
CVの拡散係数がPEGを含まないPEUUの値に比べて主鎖型では約30倍, 末端封鎖型では約3倍となる。しかしながらCVの放出速度はデイバイス全体の膨潤率, すなわち親水性によって規定されるものではかならずしもないことを示した。また血小板粘着率の値はPEGの含量15%附近で極大値を示しており, CVの放出挙動とも相関関係が成立している。このようにセグメント化ポリウレタンウレアの担体のソフトセグメントにPEGを導入することによって, 抗血栓性および機械的強度を保ちながら, 薬剤の徐放性をコントロールすることが可能であることがわかった。