人工臓器
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ポリグリコール酸(PGA)不織布製生体内吸収性プレジェットの胸部外科手術への臨床成績について
中村 達雄渡部 智清水 慶彦玄 丞烋筏 義人人見 滋樹北野 司久松延 政一玉田 二郎
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1989 年 18 巻 1 号 p. 101-104

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抄録
生体内分解吸収性のプレジェットをポリグリコール酸不織布より製作した。この安全性、気管気管支外科における有用性を動物実験にて確認した後、呼吸器外科手術で肺瘻気管支瘻胸膜欠損部に使用してその安全性、操作性を検討した結果を報告する。
気管気管支系に11例、肺瘻、胸膜欠損部に39例、計50症例に用いた。従来のテフロンプレジェットと比較して操作性作業性に優れ、臨床効果でも空気漏れ防止効果、止血効果、縫合部補強効果を検討したが、十分満足のいく成績であった。特に気腫性肺病変症例に対しては、術後エアーリーク持続期間の短縮がみられた。副作用及び愁訴はいっさい認められなかった。本材料は臨床的に有用であると考えられる。
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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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