人工臓器
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UBE-Woven-GraftのPorosity特性について
―拍動流下、希釈ヘパリン血を用いた循環モデルによる検討―
前田 雅道佐々木 進次郎村木 宏要小玉 敏宏福田 幸人大関 道麿武内 敦郎
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1989 年 18 巻 1 号 p. 184-187

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抄録

体外循環下に人工血管が置換された状態のモデルを作製し、UBE Woven-Graftのporosityの特性をプレクロティング別に検討した。全血によるプレクロティングの漏出量は灌流開始直後1.15ml/分、60分後0.32, アルブミン処理では開始直後25.3ml/分、60分後2.1, プレクロィングなしのものでは3.5ml/分、1.62であった。
灌流後、各群のグラフトの走査電顕所見では血漿成分の付着が認められ、その程度は全血処理群に顕著に認められ、アルブミン処理ではわずかであった。
各群の漏出量は時間的経過とともに減少傾向を示し、一定値に近づくものと思われた。走査電顕所見では グラフト両面の血漿成分によるコーティングと繊維間のめづまりにより、プレクロティングがなされるものと思われこの変化は外面から内面へ進展すると示唆された。

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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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