人工臓器
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ペーシング電極の合併症に対する検討
堀越 茂樹望月 吉彦宮本 尚樹清水 昭吾多々良 彰中野 雅道新井 達太黒澤 博身
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1992 年 21 巻 2 号 p. 661-665

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抄録
1972年より19年間に植込まれた475本のペースメーカー電極の合併症のうち, 断線, 被覆破損, 閾値上昇について検討した。断線は10本(2.1%)で, 静脈外屈曲部と結紮固定部にみられた。屈曲部での断線はより早期に認められ走査電顕で観察すると, 繰り返し加えられたストレスにより疲労を起し断線したものと考えられた。被覆破損は20本(4.2%)で, 破損部位はgeneratorとの接触部, とくにgeneratorの背側に置かれた部分の発生が71%を占めた。また, 被覆の薄いシリコン電極に多発した。電顕による観察ではシリコン被覆の薄さに原因があると考えられた。閾値上昇は5本(1.1%)で, 4本では100~139ケ月の遠隔期に認められた。残りの1本では初回植込みの電極の存在下に2本目の電極先端を同じ位置に置いたもので, 30ケ月の早期に閾値が上昇した。手術方法の工夫, 電極の選択等を考慮すれば, 9年以上は安全に使用可能と考えられた。
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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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