抄録
浮遊spheroidを大量形成後, 担体に再付着固定化するモジュールを想定し, ポリリジン(PL)被覆表面において, 浮遊spheroidの選択的形成や望ましい固定化表面の特性などについて検討を行った. 各種ホルモンや播種密度の細胞凝集と浮遊化に及ぼす影響を検討したところ, spheroid形態はホルモンによって大きく影響を受けること, 播種直後に細胞間結合を促進させる培養条件は, spheroid当りの被組織細胞数を増大させ, 径を大きくし, 形成及び浮遊化を遅らせることが判明した. Square dish(Nunc;500cmうを用い, インスリンとデキサメサゾンのみを添加した培地で7日間培養し, spheroidをピペッティングにより浮遊状態で回収した. このspheroidを様々な濃度のファイブロネクチン(FN)とPLで被覆した表面に播種したところ, PLのみまたはPLと5μg/mL以下のFNの共存表面で一部伸展した安定付着状態が得られた. 固定化後2週間は, アルブミン分泌能が高レベルで維持された.