人工臓器
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原発性胆汁性肝硬変に対する二重濾過血漿交換療法
山下 正人阪本 寛之上野 幹彦新谷 繁之和田 正明鹿野 真勝下山 孝
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1992 年 21 巻 3 号 p. 1121-1125

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抄録
原発性胆汁性肝硬変(PBC)は抗ミトコンドリア抗体(AMA)の出現など免疫異常を呈し, 自己免疫疾患との考えもある。また, 肝内胆汁うっ滞を示し高脂血症も呈してくる。そこでPBCに対してIg M, 免疫複合体, 総コレステロールの除去などを目的として長期間にわたり二重濾過血漿交換療法(Double filtration plasmapheresis, DFPP)を施行した。対象は各種薬剤に抵抗性の2例でそれぞれ4年8か月, 1年3か月にわたり計102回施行した。その結果, 全身倦怠感, 皮膚掻痒感などの自覚症状の軽減とIg M, 免疫複合体, AMAの低下が認められ同時に血液生化学的検査においても改善傾向がみられた。特に当初, 免疫複合体, Ig Mが高値の症例においては総ビリルビンをはじめとして著明な改善が認められた。以上よりPBCに対するDFPPは対症療法のみならず, 免疫異常の改善にも効果があり病態の改善に寄与する可能性が示唆された。
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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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