抄録
我々が開発した血漿浄化法である、Salt-amino acid coprecipitation (SAC)法の血漿蛋白除去の原理を明確にし、施行中の患者体内における血漿蛋白除去状態を考察することを目的として、種々の観点からSAC法の特徴を検討した。
その結果、SAC法においては、塩析剤の添加後すみやかに沈澱生成が行われ、各蛋白質の物理化学的な性質の違いにより、グロブリン分画の高い選択的除去が行えることが確認された。また、塩析後のアルブミン濃度は、その初期濃度に対して一定の割合になり、グロブリン分画濃度は、ほぼ一定の濃度に集束する傾向を示した。SAC法は、二重濾過(DF)法と比較してその物質除去原理の違いから血漿処理量と除去率との関連に明らかな違いが認められ、アルブミン置換液を必要とせずにDF法と同等のグロブリン分画除去率を望む場合、血漿処理量の低減が可能になることが示唆された。