人工臓器
Online ISSN : 1883-6097
Print ISSN : 0300-0818
ISSN-L : 0300-0818
ヒツジコラーゲン代用血管Omniflow®の基礎的、臨床的検討
吉田 博希笹嶋 唯博稲葉 雅史森本 典雄大谷 則史久保 良彦
著者情報
ジャーナル フリー

1992 年 21 巻 3 号 p. 1231-1235

詳細
抄録
小口径代用血管として開発されたポリエステルメッシュ補強ヒツジコラーゲン代用血管であるBIONOVA社製Omniflow®(OF)について基礎的、臨床的に検討した。基礎検討では雑種成犬14頭の腹部大動脈に移植し、最長観察期間32か月で11頭が開存し、開存率78.6%であった。グラフト内面には血球成分の多いフィブリンの付着を認めたが、中枢、末梢両吻合部から延びたパンヌスはグラフトに良く着床し、先進部の剥離は来さなかった。臨床的には下肢閉塞性動脈硬化症(ASO)24例24肢に大腿-膝上膝窩動脈(FPAK)バイパス術を行った。最長観察期間17か月で、1年累積開存率は94.7%であった。重症糖尿病を合併した1例にグラフト感染を認めたが、グラフト拡張、瘤形成などの合併症は認められなかった。OFはpreclottingが必要なく、縫合も容易で、扱いやすく、十分な血流の得られるFPAKには使用可能な材料と考えられた。
著者関連情報
© 一般社団法人 日本人工臓器学会
前の記事 次の記事
feedback
Top