2022 年 72 巻 2 号 p. 141-145
【背景・目的】 外科的救急疾患は急性腹症を含め全身に及び,年齢層も幅広い.緊急手術を含めた救急対応が限られた医療資源の中で求められる.救急体制構築のために外科的緊急疾患の検討を行った.【対象と方法】 2020年3月1日から2021年3月31日に当科で外科的救急疾患に対して緊急手術を行った144例を後方視的に検討した.【結 果】 原疾患は虫垂炎66例,胆嚢炎23例と多かった.年齢は6歳から96歳,80代が全体の22%を占めた.60代から80代の14例が抗血栓薬を内服していた.手術関連死亡はなかった.約10例/月の緊急手術を行い,曜日別では月・金曜が多く,月曜はwalk in・救急搬送が半数を占め,金曜はほとんどが他院からの紹介だった.【結 語】 急性虫垂炎・胆嚢炎の手術症例が多く,高齢者や抗血栓薬を内服中の患者でも安全に手術が行われている現状を報告した.緊急手術を含めた適切な対応の必要性が示された.