抄録
過去4年間に開心術後心原性ショック10例に対し、補助人工心臓(VAD)を用いた。年齢は22から64才(平均51才)、男5例、女5例である。10例の内訳は弁膜症8例、心筋梗塞2例で、弁置換8例、冠動脈バイパス術2例を行った。補助循環は6時間から9日(平均4.8日)行った。9例がVADから離脱し、5例が生存、退院した。5例の追跡期間は、10から31ヵ月(平均19.2ヵ月)である。術前すべてNYHAW度であったが、術後はI度4例、II度1例であった。心エコーより算出したLVDs(左室収縮期径)、EF(左室駆出率)、mVcf(平均左室内周短縮速度)をみると、術後6ヵ月以降に改善傾向を示した。術後の心機能をみると、LVDs、EF、mVcfが有意に改善した。運動負荷では、12ヵ月経過した4例で、'安静時に比して心筋収縮能の増加がみられた。