抄録
AN69 dialyser(PAN膜、HOSPAL)はFUTを吸着し、抗凝固活性の低下することが推測されている。本研究では、同じPAN膜であるが、AN69のsulfonyl基の代わりにcarboxyl基を有するDXdialyser(旭メディカル)と比較し、FUTの吸着性、およびその機序に関し検討した。invitroの検討では、DXのFUT吸着量はAN69に比べ極めて微量であった。臨床成績でも、AN69-HD中の血漿及び透析排液FUT、及びその代謝産物の濃度は、DX-HDに比べ有意に低値であった。AN69の残血fiber本数は3%以上に及ぶのに対し、DX-HDでは残血を認めなかった。DX-HD終了時の回路内ACTはAN69に比べ有意に延長していた。以上の成績より、AN69はDXより多量のFUTを吸着し、代謝産物の検討から、吸着されたFUTは血漿から隔離されており、抗凝固活性を発揮し得ないものと考えられる。また、FUT吸着作用はAN69のsulfonyl基によるものと推測される。AN69はFUT透析に不適であるが、DXではそれが可能である。