人工臓器
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肝不全治療における血液浄化法の多様化
血液吸着, 血漿交換から血漿吸着へ
添田 耕司小高 通夫磯野 可一
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1992 年 21 巻 4 号 p. 1318-1323

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抄録
われわれは, 1975年から1991年9月まで肝不全168例に対し928回の血液浄化法を雄行した. 施行された血液浄化法の年代別変化と, 病態別, 血液浄化法別救命率について検討した. 血液吸着(HA)は1975年, 血漿交換(PE)は1979年, 血漿吸着(PA)は1988年から開始した. PEは1985年をピークに減少した. 病態別救命率は肝不全例で19%, 劇症肝炎で28%, 急性肝不全で40%であった. 亜急性肝炎, acute on chronic, 原発性胆汁性肝硬変では救命例はなかった. また多臓器不全で38%, 術後肝不全で11%であった. 血液浄化法別救命率は, 肝不全全例でHA 13%, PE 16%, PA 19%, 劇症肝炎でHA 16%, PE 31%, PA 57%であった. 術後肝不全ではHA 0%, PE 7%, PA 100%であった. PAで良好な結果を得たが症例数が少ないので他との比較鳳今後の課題である. PEは大量の新鮮凍結血漿を用いウィルス感染が問題となるので, 今後肝不全に対する血液浄化がPAや血液濾過透析へと多様化すると思われる.
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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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