抄録
術後多臓器不全症例における血液浄化法(BP)施行時の循環動態を計150回測定し、問歇的血液透析(HD)8例(I群)と持続的血液濾過法(CHF)6例(C群)、更にBP施行中の低血圧の有無によりI(+)群とI(-)群、C(+)群とC(-)群に分類し、次の結果を得た。1) BP施行中にはI(+)群ではI(-)群より左室1回仕事量指数(LVSWI)と全末梢血管抵抗指数(TPRI)が各々有意に低下し、C(+)群ではC(-)群よりLVSWIが有意に低下し、C(+)群ではI(+)群よりTPRIが有意に上昇した。2) BP施行中には施行前より、I(-)群・I(+)群ではLVSWIが有意に低下した。3) BP施行中にはC(-)群ではI(-)群より右室1回仕事量指数(RVSWI)が有意に上昇した。4) BP施行後にはBP施行前よりI(-)群ではLVSWIが有意に低下した。以上よりBP施行中の血圧には左心機能と末梢血管抵抗が関与し、CHFではHDより左右心機能と代償的血管収縮が良好に維持され安全で有効であった。