抄録
ステロイド抵抗性CIDPにてDFPPを4年4か月で238回、3年8か月で105回施行した症例について検討した。DFPPを中止すると歩行困難となること、2週に1度のDFPPにより症状もなく日常生活に復帰したことにより、CIDPに対しDFPPは有効と思われた。長期間のDFPPにより、低蛋白血症、低コレステロール血症、低カルシウム血症、貧血が出現していた。いずれも重篤ではなかった。DFPPによりアルブミンが18g, IgGが3.2g除去されたが、5~7日後に、DFPP前値に回復していた。血清免疫グロブリンの値と神経症状とは必ずしも一致していなかった。リンパ球サブセットのCD4/8は症例1でDFPP後低下傾向にあったが、症例2では変化がなかった。他家アルブミン補充によるDFPPを数年行うのは問題と考え、症例1で免疫学的血漿吸着法に変えたが有用であった。DFPPの有効性の機序にimmunomodulationが考えられたがその関与の判定はできなかった。