抄録
空気駆動型および電磁駆動型LVASにおけるモニタリングシステムを検討した. 空気駆動型では開心術後の心不全に対するZeon LVAS 5例の経験をもとに, 光ファイバー式光電スイッチによるモニタリングシステムを開発した. mock回路による性能評価で本システムによるLVASのf11-to-empty駆動制御のモニタリングが可能であった. 電磁駆動型では拡張型心筋症の急性増悪に対するNovacor LVAS2例の経験をもとに, 二つのプッシャープレートの位置センサー情報をコンピュータ解析して画面表示するシステムを評価した. コンピュータ解析により経時的モニタリングが行われ, コンピュータ画面表示の電話回線などを用いた伝送が可能であった. 光電スイッチや位置センサーを用いたLVASモニタリングシステムは有効であり, いずれも通信回線による遠距離伝送が可能で, 遠隔期における自宅等での患者管理やモニタリングに臨床応用可能と思われた.