2005 年 49 巻 9 号 p. 496-501
本研究は, チタン合金の低コスト加工化を目的として, ハイスを母材とするコーテッドエンドミルを用いたチタン合金の高速ドライ加工の可能性を調査した. その結果, ハイス工具を用いてTi-6Al-4VをV = 100m/min以上と, 従来の同材料をハイス工具で加工する切削速度よりも高速での加工が可能であったが, 加工能率は超硬工具の約1/2であった. しかし仕上げ面粗さは, 超硬工具の約1/2と, 良好な加工面が得られることがわかった. このことから, 仕上げ切削での適用が推奨される.