抄録
超精密,超微細かつ高品位な新加工技術の実用化には,複数の加工プロセスの連携・相乗化がプロセス全体の経済性や効率化の観点から重要と考えられる.本研究では,ELID研削法と磁性流体研磨(MRF)法を相乗した超精密仕上げ加工プロセスを提案する.両者の特性と効果・特徴を明確にした上で,前加工にELID研削を,最終仕上げにMRFを使用した光学材料・部品の仕上げ加工技術の構築を目指し実験を行った.その結果,前加工であるELID研削面の影響を確認する基礎実験を経て,ELID研削法と MRF法とを相乗することで,球面ガラスレンズに対して形状精度と表面品位を両立できることを確認した.