加速管ディスクは電子・陽電子線形衝突型加速器を構成する部品である.これを拡散接合して加速管を作り,それを直列に結合して加速器を作る.加速器は10
-5~10
-7Paの高真空中で運転されるため,接合面における真空漏洩は禁物である.さらに,加速器の全長は約30kmにもなるので,加速管の真直性も重要である.したがって,加速管ディスクの接合面のトポグラフィは,真空漏洩と接合による変形の少ないことが要求される.本研究では,100万枚という大量の加速管ディスクの製作に当たって,求められる機能を満たす接合面を,能率よく生成する超精密切削加工条件について検討した.解法には,この課題を真空漏洩,接触変形,加工時間の最小化という多目的最適化問題の一つと考え,情報積算法を適用した.
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