砥粒加工学会誌
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平面研削盤による超音波シューセンタレス研削の試み
呉 勇波加藤 正名
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2006 年 50 巻 9 号 p. 525-530

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抄録

汎用の平面研削盤でもセンタレス研削を行うことができる新しいセンタレス研削法を提案した.これは,超音波楕円振動シューとブレードおよびそれぞれのホルダから構成されるコンパクトなセンタレス研削ユニットを平面研削盤のワークテーブル上に設置し,シューとブレード上に支えた加工物をシューの超音波楕円運動によって回転制御しながら,接線送り式センタレス研削を実現する新しい研削法である.この方法では,専用機であるセンタレス研削盤が不要なため,多品種少量生産に柔軟かつ低コストで対応できる.本報では,超音波シューを基礎としたセンタレス研削ユニットを設計・製作し,動作確認や性能評価をした後に,平面研削盤上に搭載して,研削代,工作物の回転速度とテーブルの送り速度など加工パラメータを変えながらSK材円柱状工作物(寸法はφ5mm×L10mm,真円度は約20μm)について研削実験を行った.その結果,工作物真円度が加工パラメータに大きく影響され,本実験条件の範囲で最高約8.7μmに向上できることが明らかになった

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© 2006 社団法人 砥粒加工学会
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