砥粒加工学会誌
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加速度センサを用いた研削盤テーブルの反転制御
由井 明紀奥山 繁樹北嶋 孝之
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2007 年 51 巻 7 号 p. 422-427

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抄録
平面研削盤テーブルの反転位置は,加工開始前にテーブルドグによって設定され加工中には変更できないため,工作物の形状によっては不必要なテーブルオーバーランが発生する.これを解消するために,工作物の輪郭に沿ってテーブル反転する適応制御システムを開発した.本システムでは,砥石と工作物の干渉により発生する振動をマグネットチャックに内蔵した加速度センサにより検知し,振動レベルが一定値より低くなった瞬間に研削盤制御装置に信号を出力してテーブルを反転させる.開発したシステムは,既報の水中マイクを用いたシステムよりも外乱に強く安定していること,砥石の種類に関係なく,かつ乾式・湿式いずれの条件でも使用できることなどを確認した.さらに,砥石と工作物の間隙Δyが数百ミクロン離れていても,加速度センサは研削油剤の撹拌やキャビテーションに伴う振動を検知することができることから,本システムはエアーカットやスパークアウト研削にも適用できることを確認した.
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© 2007 社団法人 砥粒加工学会
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