抄録
ELID研削における仕上げ性の向上を目的として開発した導電性ラバーボンド材のELIDメカニズムの解明を行った.実験は電解条件を変えて電解ドレッシングを行い,ボンド材表面の観察および摩擦摩耗試験を行った結果,適切な電解条件を設定することで,ボンド材表面の比摩耗量が小さくなる変質層が形成されることがわかった.また,変質層の分析を行った結果,電解ドレッシングに伴う水の電気分解反応で発生した酸素が,ゴム分子の酸化架橋反応を起こし砥石面を硬化させると同時に砥石の導電性を確保しているカーボンブラックの減少をもたらし,砥石表面を不導体化させることがわかった.これらの結果を基に導電性ラバーボンドのELIDサイクルの提案を行った.また,加工実験を行いELIDサイクルが機能していることを確認した.