2008 年 52 巻 7 号 p. 412-416
現在,複合材料が各方面で多く用いられ,その中でも炭素繊維強化プラスチック積層板(CFRP)は航空機用部材等として数多く使用されるようになってきている.一方,CFRPは成形加工後において切断や穿孔等の各種機械加工が施されることが多く,特に切断加工には外周刃切断方式が用いられる傾向にある.しかしながら,CFRPの切断加工では,それに含まれる強靱な炭素繊維の影響によって工具摩耗が著しいという問題点を有する.そこで,本研究ではCFRPに代表される複合材料の切断方式として振動外周刃切断方式の適用性を検討するものであり,本論文では切断精度や工具寿命等について実験的に検討した結果を述べる.