抄録
本研究では,流体潤滑状態にあるしゅう動面の摩擦を低減することを目的とし,しゅう動面への撥水処理の影響を調査した.あらかじめしゅう動面にフェムト秒レーザ照射による周期構造を形成することにより,動圧による負荷能力を付与した炭化珪素(SiC)基板を用いた純水中でのリングオンディスク試験において,しゅう動面を部分的にUVオゾン処理による親水性,および,ヘキサメチルジシラザン(HMDS)を用いた単分子膜コーティングにより撥水性にした場合のしゅう動トルクを比較した.その結果,親水性処理と比較して,撥水性処理を施した場合のほうがしゅう動トルクが小さいことがわかった.この摩擦特性の変化を,しゅう動条件に対するすべり長の依存性から分析したので報告する.