抄録
研磨加工を施すことにより鏡面化した黄銅に,その背面からマシニングセンタでエンドミル溝加工することで,その鏡面にヒトの肉眼では認められない数μmオーダのなめらかな凹凸を創成することを試みた.一方,創成面に光を照射して反射像をスクリーンに投影し,工具プログラミング経路が明暗像として現れることを確認した.これらの結果より,本手法でマシニングセンタのCNCデジタル指令の分解能を超えるなめらかで曲率連続な凹凸を有する魔鏡面を創成できることがわかった.さらに磁気研磨を応用することで,マシニングセンタに工程集約した魔鏡の創成が可能であることを示した.