2026 年 11 巻 2 号 p. 131-137
本研究は,12名の男子大学生を対象として,融点を10°Cに調整した相転移型定温材(Phase Change Materials;PCM)と氷と水を入れた氷嚢を用いて合計20分間の冷却介入を実施し,下腿後方部皮膚温の経時的変化を比較検討した.その結果,下腿後方部皮膚温は,PCM条件の方が氷嚢条件よりも冷却開始直後から12分後の時点において有意に低い値を示した(p<0.05).また,下腿後方部皮膚温が13°C以下に到達した時間は,氷嚢条件よりもPCM条件の方が有意に短かった.これらの結果より,PCMは接触面の皮膚温を融点付近で維持できること,氷嚢を用いた場合よりも皮膚温が速く低下することが示唆された.