2018 年 3 巻 2 号 p. 159-164
方向転換動作時の動作方向と足底圧分布の関係を調査することを目的に研究を行った.サッカー選手18名を対象とし,サイドカッティング動作,クロスオーバーステップ動作,直線のランニングの3つの動作時の足底圧を計測した.サイドカッティング方向の動作において前足部内側の最大接触圧が有意に大きく(589kPa vs 318kPa,414kPa,p<0.05),クロスオーバー方向への動作では,外側中足部・前足部の最大接触圧が有意に大きい値(362kPa vs 255kPa, 275kPa,p<0.05)を示した.このことから,方向転換動作時は進行方向側の中足部・前足部のストレスが増大することが示唆された.今後は,方向転換の動作方向と傷害との関連も調査していく必要がある.