日本アスレティックトレーニング学会誌
Online ISSN : 2433-572X
Print ISSN : 2432-6623
原著
世代別でのバランス能力の違い
浦辺 幸夫福井 一輝笹代 純平前田 慶明鈴木 雄太白川 泰山
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2020 年 5 巻 2 号 p. 133-139

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抄録

本研究では,10代から80代までの世代別静的バランス能力を調査することを目的とした.バランス能力の指標に閉眼片脚立位保持時間の測定を実施した.30秒未満の割合を各世代間で比較した.参加者は541人であった.閉眼片脚立位保持時間の平均値は,20代と30代がそれぞれ42.8秒であった.一方,10代の平均値は33.0秒であった.60代以上では,閉眼片脚立位保持時間の平均値は10代と比較して有意に減少していた(p<0.05).静的バランス能力は,高齢者にとって転倒を防ぐために重要である.10代ではスポーツパフォーマンスに関与しているが,静的バランス能力が10代で20代,30代よりも低値を示していたことは,10代のバランス能力低下を防ぐ対策が必要になる可能性を示唆している.

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© 2020 一般社団法人 日本アスレティックトレーニング学会
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