日本アスレティックトレーニング学会誌
Online ISSN : 2433-572X
Print ISSN : 2432-6623
原著
スキーブーツ着用の有無が大学アルペンスキー選手の関節運動に及ぼす影響
高橋 佐江子笹代 純平中里 浩介石毛 勇介中嶋 耕平
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2024 年 9 巻 2 号 p. 123-128

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抄録

本研究はアルペンスキー選手を対象とし,スキーブーツ(以下,ブーツ)着用時とシューズ着用時の片脚スクワット動作とスクワットジャンプ動作の下肢関節の矢状面および前額面上の運動学的変数の差を検証した.対象者の全身左右計14ヵ所にマーカーを貼付し,前方・側方のカメラ2台で記録し分析を行った.結果は,片脚スクワットの体幹側屈角度,膝関節外反角度,体幹前傾角度,膝関節屈曲角度,足関節背屈角度に有意差が認められた(p<0.05).一方で,スクワットジャンプでは下肢関節角度に有意な差は認められなかった.このことから,片脚スクワット動作ではブーツの着用の有無で動作時の下肢関節運動は異なり,アルペンスキー選手におけるスポーツ外傷・障害のリハビリテーションやコンディショニングの際に,ブーツを着用した動作の確認が必要となる可能性が示唆された.

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© 2024 一般社団法人 日本アスレティックトレーニング学会
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