日本細菌学雑誌
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耐熱性エンテロトキシンの構造と活性発現機構に関する研究
岡本 敬の介
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1997 年 52 巻 3 号 p. 553-566

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抄録
毒素原性大腸菌が産生する耐熱性エンテロトキシン (ST) にはIとII (STIとSTII) の二種類が存在する。これらのSTはいずれも前駆体として細胞質で生合成され, 菌体外に放出される過程で活性を有する成熟型STへと移行する。この成熟型STへの移行が円滑に行われなければ, 生合成されたSTは菌体内, 菌体外のプロテーゼによって切断され, STは分解される。STが分解されれば, 菌の下痢毒性も消失する。筆者はこのSTの成熟化がいかなる様式で進むのかを調べ, STの成熟化に必要ないくつかの因子を明らかにした。さらに培地中に放出されたSTIIを精製し, その性状を明らかにするとともに, STIIが下痢活性を発現するためにはSTIIのどのような構造が必要なのかを解析した。これらのSTが下痢を誘発する際には, STは腸管上皮細胞に結合し, その細胞のイオンバランスを乱す。そこでSTによる下痢の発現過程を明らかにするため, ST特にSTIIと反応した細胞では, 細胞内のメディエーターがどのように変化しているのか調べた。
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