育種学研究
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ソルガムの出穂開花性に関する遺伝的変異と関与遺伝子の推定
樽本 勲春日 重光海内 裕和澤井 晃白山 竜次南 公宗田中 正一梁瀬 雅則森川 利信
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2000 年 2 巻 2 号 p. 59-65

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抄録
特異な出穂反応を示す風立, 天高などの品種が育成されたことから, ソルガム品種の花芽分化に関する遺伝育種学的研究が必要になった. 風立 (MS138.A× 長品232 (74LH3213)), 天高 (MS79.A× 長品232), スズホ (3048A×長品1684 (千斤白)), ヒロミドリ (390A×Regs. Hegari) とその両親系統の計11品種を供試し, これらを4試験地・7播種期に分けて栽培して止葉抽出期等を調査した. その結果から, 風立および天高は短日により花芽分化が誘導される短日要求型品種, MS138, MS79, Regs. Hegariおよびヒロミドリは初期生育時夜間の低温 (20℃ 以下) により花芽分化が促進される夜低温要求型品種, また長品232: 74LH3213, 3048B, スズホ, 長品1682: 千斤白および390Bは長日と夜低温に中立な品種に分類された. また, これらの結果を基に, ソルガムの花芽分化を制御する温度感応遺伝子と日長感応遺伝子を仮定した.
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© 日本育種学会
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