抄録
コスモスの花型遺伝子の内,Ms,MD遺伝子による形質発現の過程は温度条件により著しく影響されることは前報に報告したが,この実験はこれら遺伝子の形質発現に際して影響する温度条件及びその影響する範囲を推定、しようとして行なった。夏季高温期間中に開花しているものの中には,表現型は全く一重でありたがら,10℃~13℃の低温室に入れて開花させると,その後30目~45日経って開花したものの内には,八重の表現を示すものが現われた。このことからMD遺伝子の形質発現に対して,低温条件は高温条件の累積効果を打ち消す方向に働いているもののように思われた。