抄録
フィリピンの水稲品種Tadukanに日本稲を繰返し交雑して育成された品種Pi No.4の遺伝子分析を行なった。Pi No.4は、同じくTadukanの抵抗性遺伝子を導入して育成されたPi No.1とは8菌糸に対する反応が若干異なる。Pi No-4×農林17号(Pi-a遺伝子をもつ)のF2とF3分析の結果、Pi,N0.4は菌糸研53-33、稲72、北1、研54-20、研54-04、稲168、稲168-α+-K+、研62-78に中度ないし高度の抵抗性を示す1優性遺伝子あるいは遺伝子複合体(Pi-ta2)をもち、Pi-ta2は、Pi-taの対立遺伝子であるか、あるいは密接に連鎖していることが明らかにされた。